地山の崩壊
地山の崩壊は、掘削でできた地山 (自然の地盤) の斜面が崩れ落ちる現象です。掘削作業で労働者に危険を及ぼす大きな原因の一つで、労働安全衛生の決まりでは、事前の調査や日々の点検によって、これを防ぐことが事業者に義務づけられています。
セクション別の図解
地山をゆるい勾配に掘り、土止め支保工で斜面を押さえ、作業前に点検して崩壊を防いだ掘削現場が描かれています。
地山の崩壊を防ぐには、いくつかの対策を組み合わせます。掘削の前に、地質や土質、地下水、埋設物の状況を調べます。斜面は崩れにくいゆるやかな勾配に掘り、必要に応じて土止め支保工で斜面を支えます。さらに、その日の作業前に点検して、湧水や地盤の変化など崩壊の兆候がないかを確かめます。これらにより、掘削の底で働く人を地山の崩壊から守ります。
左に斜面全体が崩れる地山の崩壊、右に上から石が一つ落ちてくる土石の落下を並べ、規模のちがいが対比されています。
地山の崩壊と土石の落下は、どちらも掘削作業の主な危険ですが、規模がちがいます。地山の崩壊は、斜面全体がまとまって崩れ落ちる大きな現象で、巻き込まれると被害が大きくなります。土石の落下は、斜面の上にある浮石や緩んだ土が、個々に落ちてくる現象です。どちらも下で働く人に危険を及ぼすため、点検でその兆候を見つけ、土止め支保工や立入禁止などで防ぎます。
掘削で支えを失った地山の斜面に、雨水がしみ込んで重くなり、すべり面に沿って崩れ落ちる流れが矢印で示されています。
地山の崩壊が起こるのは、地面を掘ることで斜面が支えを失い、不安定になるからです。もとは安定していた地盤も、掘られて片側が開くと、自分の重みで崩れようとします。そこへ雨水がしみ込んで土が重く弱くなったり、機械の振動が加わったりすると、斜面のせん断強度が負けて崩れます。崩れた土砂は掘削の底へ落ちるため、そこで働く人に直接危険が及びます。
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