中庸熱ポルトランドセメント
中庸熱ポルトランドセメントは、水和熱を中くらいに抑えたセメントです。普通セメントより発熱が少なく、ダムなどのマスコンクリートで温度ひび割れを抑えたいときに使われます。早強と低熱の中間的な性質をもちます。
セクション別の図解
ダムのマスコンクリート工事で、中庸熱ポルトランドセメントを使い、温度ひび割れを抑えながら必要な強度を確保する様子が示されています。
中庸熱ポルトランドセメントは、ダム工事などのマスコンクリートで使われます。断面が大きいコンクリートでは、水和熱による温度ひび割れが問題になるため、発熱の小さいセメントが求められます。中庸熱は、発熱をほどよく抑えつつ、必要な強度も確保できるバランスのよさが特長です。低熱ほど極端に発熱を抑える必要はないが、普通セメントでは発熱が大きすぎる、という工事に適しています。
早強(発熱大)・普通・中庸熱(中)・低熱(発熱小)のポルトランドセメントが、水和熱の大小と用途で対比されています。
中庸熱ポルトランドセメントは、ほかの種類のセメントと発熱の大きさがちがいます。早強ポルトランドセメントは発熱が大きく初期強度が高いので、早く強さがほしい工事に向きます。低熱ポルトランドセメントは発熱が最も小さく、大規模なマスコンクリートに向きます。中庸熱はその中間で、ダム工事など、発熱を中程度に抑えたい工事に使われます。発熱の大きさで、適したセメントを選びます。
中庸熱セメントが、水和をゆるやかに進めることで発熱のピークを下げ、マスコンクリートの内外温度差を小さくする様子が示されています。
中庸熱ポルトランドセメントが温度ひび割れを抑えられるのは、成分を調整して水和熱を抑えているからです。発熱の原因となる成分を減らすことで、水和(固まる反応)がゆるやかに進み、出る熱のピークが低くなります。マスコンクリートでは、内部の発熱が大きいと内外の温度差でひび割れますが、発熱を中程度に抑えれば温度差が小さくなり、ひび割れを防げます。強度はゆっくり中程度に出ます。
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