静力学
静力学は、静止して動かない物体にはたらく力のつり合いを扱う、力学の分野です。物体が静止しているとき、力の合計とモーメントの合計がともにゼロになります。この原理を使って、梁の支点の反力や、各部に生じる力を計算します。
セクション別の図解
単純梁のつり合いの式から支点の反力を求め、それをもとに各部の断面力を計算していく流れが描かれています。
静力学は、構造計算の基礎として使われます。たとえば単純梁では、力のつり合いとモーメントのつり合いの式を立てて、まず支点の反力を求めます。反力が分かれば、それを使って梁の各位置に生じるせん断力や曲げモーメントを計算できます。こうして求めた力に耐えられるように、梁の断面を設計します。建物や橋などの構造物が安全に荷重を支えられるかは、静力学にもとづく計算によって確かめられます。
左に静止した構造物を扱う静力学、右に動く物体を扱う動力学を並べ、扱う対象のちがいが対比されています。
静力学と動力学は、どちらも力学の分野ですが、扱う対象がちがいます。静力学は、静止して動かない物体を扱い、力がつり合って止まっている状態を考えます。動力学は、動いている物体を扱い、力によって速さや向きがどう変わるかを考えます。建物や橋、梁などの構造物は、ふだん静止しているため、その設計には静力学が使われます。動かない構造物にはたらく力のつり合いを調べるのが、静力学の役割です。
上下方向・左右方向の力の合計がゼロ、任意点まわりのモーメントの合計もゼロ、という静止の条件が図で示されています。
静力学の基本は、静止した物体では力がつり合っているという原理です。物体が動かずに止まっているとき、3つの条件が成り立ちます。上下方向の力の合計がゼロ、左右方向の力の合計がゼロ、そして任意の点まわりで回そうとするモーメントの合計もゼロです。これらのつり合いの式を立てると、まだ分かっていない力 (たとえば支点の反力) を計算で求められます。つり合いを式にすることが、静力学の計算の出発点です。
関連用語
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