モルタル吹付工
モルタル吹付工は、切土などののり面に、モルタルを機械で吹き付けて薄い層をつくり、表面を覆う法面保護工です。雨水による表面のはがれや風化を防ぎます。植物が育ちにくい硬い岩などののり面に用いられる、構造物系の保護工です。
セクション別の図解
道路の切土でできた硬い岩ののり面に、金網を張ってからモルタルを吹き付け、水抜き穴を設けて保護している様子が示されています。
モルタル吹付工は、植物が育ちにくい硬い岩や、風化しやすい切土ののり面を守るのに使われます。道路や宅地の造成でできた切土のり面などです。施工では、のり面に金網(ラス)を張ってからモルタルを吹き付けることが多く、こうするとモルタル層が補強され、はがれにくくなります。また、内部の水を逃がす水抜き穴を必ず設けます。仕上がった層は、のり面を風化やはがれから守り、斜面を安定させます。コンクリート張工など、ほかの構造物系の保護工と使い分けられます。
モルタルで覆って守るモルタル吹付工と、草を生やして守る植生工が、守り方のちがいで並べて対比されています。
モルタル吹付工は、植生工とのり面の守り方がちがいます。モルタル吹付工は、モルタルという「構造物」でのり面を覆って守ります。植生工は、草などの「植物」を生やして根で表面を守ります。植物が根づきにくい硬い岩や、急で風化しやすいのり面にはモルタル吹付工が向きます。土でできた緩やかなのり面で、緑化したい場合には植生工が向きます。守りたいのり面の性質や、まわりの景観への配慮に応じて、構造物系と植生系を使い分けます。
モルタル層がのり面を覆って雨水や空気を遮りつつ、ところどころの水抜き穴から内部の水を逃がすしくみが示されています。
モルタル吹付工がのり面を守れるのは、表面を硬い層で覆って劣化の原因を断つからです。のり面の岩や土は、雨水や空気にさらされると、ぼろぼろにくずれる風化が進みます。モルタルの層で表面を覆うと、雨水や空気が直接当たらなくなり、風化やはがれを防げます。一方で、のり面の内部にたまった水が抜けないと、水圧でモルタル層がはがれてしまいます。そこで、ところどころに水抜き穴を設けて、内部の水を逃がします。のり面にしっかり密着させて施工することが、長持ちのこつです。
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