植生工
植生工は、法面保護工のうち、植物を育てて根で表層を固め、浸食を防ぐ工法の総称です。種子吹付け工や張芝工などがあります。植物の力で表面を守るため雨水による浸食には強い一方、土圧に対抗して崩壊を止める力はありません。
セクション別の図解
土圧の小さいなだらかな法面に、種子吹付け工や張芝工で植生を定着させ、浸食から表面を守っている様子が描かれています。
植生工は、浸食のおそれがある法面の表面保護に使われます。代表的な工法に、種子を吹き付ける種子吹付け工や、芝マットを張る張芝工があります。切土や盛土ののり面で、土圧があまり大きくなく、雨水による浸食を防ぎたい場所に向きます。緑化により景観もよくなります。一方、土圧が大きく崩壊のおそれがある法面では、ブロック積擁壁やかご工などの構造物工を用いる、または併用します。
左に植物で表面を守る植生工、右にブロックやかごで物理的に支える構造物工を並べ、守り方のちがいが対比されています。
法面保護工は、植生工と構造物工の二系統に大別されます。植生工は、植物の根で表層を固めて浸食を防ぐ工法で、表面の保護が役割です。構造物工は、ブロック積擁壁やかご工など、構造物で法面を物理的に支える工法で、土圧に対抗して崩壊を防げます。大切な点は、土圧に対抗できるのは構造物工だけで、植生工は浸食防止が役割という区別です。法面の状態に応じて使い分けます。
法面の表層で、植物の根が網のように土をつかんで固定し、表面を流れる雨水が土を削るのを防いでいる様子が示されています。
植生工が浸食を防げるのは、植物の根が表層の土をつかんで固定するからです。法面に植物が根を張ると、根が網のように広がって表層の土を一体化させます。これにより、表面を流れる雨水 (表流水) が土を削り取る浸食を防げます。ただし、根が固めるのは表層だけのため、背面の土圧による深いすべりや崩壊までは止められません。だから、土圧のかかる法面には、構造物工を組み合わせる必要があります。
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