こね返し
こね返しは、粘性土を締め固めようとして練りすぎたとき、土が軟らかくなって強度が下がってしまう現象です。タンピングローラの突起などで粘性土を練り込みすぎると起こります。締め固めるはずが逆に弱くなるため、粘性土の締固めでは注意が必要です。
セクション別の図解
粘性土を適切な含水状態のときに練りすぎず締め固め、こね返しを防いでいる現場の様子が描かれています。
こね返しは、粘性土の締固めで気をつける現象です。タンピングローラのフート (突起) は粘性土を深く締めるのに有効ですが、練り込みすぎるとこね返しを起こします。とくに、平らに仕上げたい路床の仕上げ転圧にタンピングローラを使うと、表面がこね返されて軟らかくなるため、通常は用いません。粘性土は、水分が多すぎない適切な含水状態のときに、練りすぎないように締め固めることで、こね返しを防げます。
左に練ると軟らかくなる粘性土、右に練ってもこね返しの起きにくい砂質土を並べ、土質のちがいが対比されています。
こね返しは、土の種類によって起こりやすさがちがいます。粘性土は、粒が細かく水を保つため、練ると水分がなじんで軟らかくなり、こね返しを起こしやすい土です。砂質土は、粒が大きく水はけがよいため、練ってもこね返しは起きにくく、振動で締まります。だから、粘性土には突起で練り込むタンピングローラを使うものの、練りすぎないよう注意し、砂質土には振動ローラを使う、という使い分けになります。
適度に締まった粘性土が、練り返されることで粒の結びつきが崩れ、水分がなじんで軟らかくなる流れが示されています。
こね返しが起こるのは、粘性土が練られると性質が変わるからです。粘土の粒は、もともと適度に結びついて強度を保っています。しかし、突起などで何度も練り返されると、この結びつきが崩れ、含んでいた水分が全体になじんで軟らかくなります。締め固めるための練り込みが、度を越すと逆に土を軟らかくしてしまうのです。だから粘性土では、適切な含水状態のときに、練りすぎないように締め固めることが大切です。
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