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用語集/水の吸着
工学基礎

水の吸着

水の吸着は、土の粒、とくに粒の細かい粘土が、まわりの水を引きつけて表面に取り込む働きのことです。水を吸着した土は膨らんで体積が増え (膨潤)、強度が下がりやすくなります。盛土材料では、水の吸着が小さい土ほど安定して扱いやすくなります。

3 枚の画像で解説

セクション別の図解

水の吸着が小さく雨でも膨らまない安定した盛土と、吸着が大きく膨らんで変形した盛土が対比して描かれています。

水の吸着は、盛土材料を選ぶときの大切な見方です。水の吸着が小さい材料は、雨や地下水で膨らんだり軟らかくなったりしにくく、完成後も安定しています。含水比も変わりにくいため、含水管理がしやすくなります。逆に、吸着が大きい粘土質の材料は、水を含むと膨潤や強度低下を起こしやすくなります。盛土には、水の吸着が小さく、水を吸っても体積や強度が変わりにくい材料が望まれます。

左に水をよく吸着して膨らむ粘土、右に水を通すだけで吸着しにくい砂を並べ、性質のちがいが対比されています。

水の吸着のしやすさは、土の種類で大きくちがいます。粒の細かい粘土は、水を引きつける力が強く、水をよく吸着して膨らみます。粒の大きい砂は、水を引きつける力が弱く、水は粒の間を通り抜けるだけでほとんど吸着しません。だから、粘土を多く含む土は雨で膨らんだり軟らかくなったりしやすく、砂質土は性質が変わりにくくなります。盛土には、吸着が小さく安定した材料が望まれます。

細かい粘土の粒の表面に水が引き寄せられ、水の層が粒どうしを押し広げて土全体が膨らむ流れが示されています。

水の吸着が膨潤を起こすのは、粒の表面に水の層ができるからです。粒が細かいほど、同じ量でも全体の表面積が大きくなります。粘土の粒は電気的に水を引きつけるため、この広い表面に水の層をつくります。水の層が粒どうしの間に入り込んで押し広げると、土全体の体積が増えます。これが膨潤です。水が増えるほど層が厚くなって膨らみ、乾くと水が抜けて縮みます。

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