フィルダム
フィルダムは、土や岩石を盛り立ててつくるダムです。中心に水を通しにくい土の層(コア)を設けるなどして水をせき止めます。広い底で支えるため、コンクリートダムより軟らかい地盤にも築けます。
セクション別の図解
広い谷で、現地の土や岩石を盛り立て、コア・フィルタ・シェルにゾーン分けして締め固めながらフィルダムを築く様子が示されています。
フィルダムは、やや軟らかい地盤や広い谷に向く形式で、現地で得られる土や岩石を有効に使えます。多くは、中心の止水を担うコア、その外側のフィルタ、いちばん外側で堤体を支えるシェルといったゾーンに分けて(ゾーン型)、それぞれ適した材料を締め固めて築きます。土の構造物のため、十分な締固めと、浸透やすべりの管理が、安全なダムをつくる鍵になります。
土石を広く盛り立てるフィルダムと、コンクリートを積むコンクリートダムが、材料・断面・必要な地盤のちがいで対比されています。
フィルダムは、コンクリートダムと材料・地盤がちがいます。フィルダムは、土や岩石を盛り立てて、広い底で水圧を支えます。そのため、コンクリートダムほど硬い岩盤を必要とせず、やや軟らかい地盤にも築けます。また、現地で得られる土や岩石を材料に使えます。コンクリートダムは、コンクリートの重さで支えるため、断面はフィルダムより小さいですが、硬い岩盤が必要です。地盤や材料に応じて選びます。
フィルダムが、広い底で水圧を地盤に分散させて支え、中心のコアで水の浸透を止める様子が示されています。
フィルダムが軟らかい地盤にも築けるのは、広い底で水圧を分散させるからです。盛り立てた大きな堤体が、水圧を広い底面で受けて地盤に伝えるため、地盤にかかる力が分散されます。水をせき止めるのは、中心の水を通しにくいコアの役割です。堤体は、しっかり締め固めて強く安定させます。土でできているため、水がしみ通る浸透や、すべり破壊に注意して設計・施工・管理します。
関連用語
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