鉛直力の釣合い
鉛直力の釣合いは、物体にはたらく上下方向 (鉛直方向) の力の合計がゼロになる、という条件です。静止した梁では、下向きの荷重の合計と、支点の上向きの反力の合計が等しくなります。この条件を使って、支点の反力を求めます。
セクション別の図解
鉛直力の釣合いとモーメントの釣合いを連立させ、単純梁の両支点の反力を求める計算の流れが描かれています。
鉛直力の釣合いは、支点の反力を求めるために使われます。単純梁には2つの支点があり、それぞれの反力という2つの未知の量があります。これを求めるには、2つの式が必要です。そこで、鉛直力の釣合い (上下の力の合計はゼロ) と、モーメントの釣合い (回す働きの合計はゼロ) の2つを連立させて解きます。鉛直力の釣合いは、この反力計算に欠かせない、静力学の基本となるつり合い条件の一つです。
左に上下の力がつり合う鉛直力の釣合い、右に回そうとする働きがつり合うモーメント総和を並べ、対比されています。
鉛直力の釣合いとモーメント総和は、どちらも静止のための条件ですが、見ているものがちがいます。鉛直力の釣合いは、上下方向の「力」の合計がゼロという条件で、物体が上下に動かないことを表します。モーメント総和は、ある点まわりで「回そうとする働き」の合計がゼロという条件で、物体が回らないことを表します。この2つの条件を組み合わせて式を立てると、単純梁の2つの支点の反力を求められます。
下向きの荷重と上向きの反力が同じ大きさでつり合い、梁が上下に動かずに止まっている様子が示されています。
鉛直力の釣合いが成り立つのは、梁が上下に動かずに静止しているからです。もし下向きの荷重のほうが大きければ梁は下に動き、上向きの反力のほうが大きければ上に動いてしまいます。動かないということは、上下の力がちょうどつり合っているということです。だから、下向きの荷重の合計と、上向きの反力の合計は等しくなります。これを「上下方向の力の合計はゼロ (ΣV=0)」という式で表し、反力の計算に使います。
関連用語
この用語と関連する用語に進めば、学習が広がります。