速度水頭
速度水頭は、流れる水の運動エネルギー (速さによるエネルギー) を、水の高さに置きかえて表したものです。v²/2g (v=流速、g=重力加速度) で表され、流れが速いほど大きくなります。ベルヌーイの定理で扱う3つの水頭の一つです。
セクション別の図解
管が細くなって流れが速くなる場所で速度水頭が大きくなり、その分圧力水頭が下がる様子が描かれています。
速度水頭は、ベルヌーイの定理を使った計算で活躍します。たとえば管が細くなると流れが速くなり、速度水頭が大きくなります。3つの水頭の和は一定なので、その分だけ圧力水頭が下がります。このように、速度水頭の変化から流速や圧力の変化を読み取れます。流速を直接測りにくい場合でも、水頭の関係を使って計算で求められます。速度水頭は、流れの速さとエネルギーを結びつける大切な量です。
速さのエネルギーである速度水頭、圧力による圧力水頭、高さによる位置水頭の3つを並べ、もとになるエネルギーのちがいが対比されています。
速度水頭は、3つの水頭のうち「速さ」によるものです。圧力水頭は水のもつ圧力を、位置水頭は基準面からの高さを、それぞれ高さに換算したものです。速度水頭だけは流れの速さで決まり、流れが速い場所ほど大きくなります。ベルヌーイの定理では、流速が増えて速度水頭が大きくなると、その分だけ圧力水頭などが小さくなり、3つの和は一定に保たれます。
流速が2倍になると速度水頭は4倍になる、という流速の2乗に比例する関係がグラフで示されています。
速度水頭が v²/2g で表されるのは、運動エネルギーが速さの2乗に比例するからです。流れる水のもつ運動エネルギーは、速さが大きいほど急に増えます。これを高さに換算したものが速度水頭で、流速 v の2乗に比例します。だから、流速が2倍になると速度水頭は4倍に、3倍になると9倍になります。重力加速度 g で割ることで、エネルギーが高さ (長さ) の単位になり、ほかの水頭と足し合わせられます。