かご工
かご工は、金網などでつくったかごに石を詰めて法面や斜面に設置する、構造物系の法面保護工です。石の重みとかごの強さで法面を物理的に支え、土圧に対抗して崩壊を防ぎます。水を通すため、水のたまりやすい場所にも向きます。
セクション別の図解
土圧がかかり水のしみ出す斜面に、石を詰めたかごを積んで、支えながら水を逃がしている現場の様子が描かれています。
かご工は、土圧がかかり、水のたまりやすい法面に向きます。植生工では支えられない土圧に対抗できるため、崩壊のおそれがある斜面に使われます。とくに、水がしみ出す場所では、石のすき間から水を逃がせるかご工が適します。多少の地盤の変形にも追従できる柔らかさもあります。土圧に対抗する構造物系の工法として、ブロック積擁壁などとともに、法面の崩壊を防ぐために用いられます。
左に石のかごで土圧に対抗するかご工、右に植物で表面を守る植生工を並べ、土圧に対抗できるかどうかが対比されています。
かご工と植生工は、どちらも法面保護工ですが、守り方と土圧への対抗力がちがいます。かご工は、石を詰めたかごで法面を物理的に支える構造物系の工法で、土圧に対抗して崩壊を防げます。植生工は、植物の根で表層を固めて浸食を防ぐ工法で、土圧には対抗できません。土圧のかかる斜面にはかご工などの構造物工を、浸食を防ぎたい表面には植生工を、というように、法面の状態に応じて使い分けます。
石を詰めたかごが背面の土圧を重みで受け止め、同時に石のすき間から水を逃がして水圧をためない様子が示されています。
かご工が土圧に対抗できるのは、石の重みとかごの強さで法面を押さえるからです。かごに詰めた石は重く、その重みで背面の土が押し出そうとする土圧を受け止めます。金網のかごが石をまとまった一体として保つため、ばらけずに支えます。さらに、石どうしのすき間から水を通すので、背面に水がたまって水圧が増すのを防げます。重みで支え、水を逃がす、この2つの働きで斜面を安定させます。