沈下
沈下は、地盤や盛土が、上からの荷重や自分の重みで下に沈む現象です。土の粒の間のすき間 (空隙) にある水や空気が押し出され、体積が減ることで起こります。圧縮性の大きい土ほど沈下しやすく、道路では路面のでこぼこの原因になります。
セクション別の図解
圧縮性の小さい材料を密に締め固めた盛土と、軟弱地盤に重しを載せて先に沈下させるプレロード工法が描かれています。
沈下を抑えるには、まず圧縮性の小さい (荷重で縮みにくい) 土を盛土材料に選びます。次に、層ごとに十分に締め固めて空隙を減らし、もともと縮みしろの少ない密な盛土にします。やわらかい軟弱地盤の上に盛土するときは、あらかじめ重しを載せて沈下を先に進めておくプレロード工法 (本工事の前に荷重をかけて沈下させる方法) などで対策します。これらにより、完成後の沈下を小さく抑えられます。
地盤が真下に縮む沈下と、土が斜め下へすべり落ちるすべり破壊を並べ、動く向きとしくみのちがいが対比されています。
沈下とすべり破壊は、どちらも土が動きますが、しくみがちがいます。沈下は、荷重で土のすき間がつぶれて体積が減る「圧縮による変形」で、土が真下にゆっくり縮みます。すべり破壊は、土がずれに耐えきれずに崩れる「せん断による破壊」で、土が斜め下へ一気に動きます。沈下はじわじわ進んで路面を変形させ、すべり破壊は突然の崩壊につながる、という違いがあります。
荷重を受けた土の中で、粒の間のすき間にあった水と空気が押し出され、粒どうしが近づいて全体が縮む流れが矢印で示されています。
沈下が起こるのは、粒そのものがつぶれるのではなく、粒の間のすき間 (空隙) にある水や空気が押し出されて、すき間が小さくなるからです。砂質土はすき間が大きく水がすぐ抜けるので、沈下は短時間で収まります。粘性土は水が抜けにくいため、沈下が長い時間をかけてゆっくり続きます。このため、やわらかい粘性土の地盤では、完成後の長期にわたる沈下にとくに注意が必要です。
関連用語
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